「PSプリンタドライバ」を再確認する(4)

さて、一日おやすみ頂いての3回目。
ていうか、この回と次の回が説明する場所が多いんですよってことで、自分が追いつきませんでした orz

てことで、今回と次回はPostScriptに関わる設定の核心に迫ってきます。むしろこれ知らないと困る場面もあるっぽいらしいです。特定のPPDと書体を使う、そしてRGBの文字などを扱うときなどに。

Win用PSプリンタ設定方法(21)
まずは「色の管理」。
ICCプロファイル(拡張子.icc または.icm)を割り当てることができます。プロファイルの規定フォルダは \windows\system32\spool\drivers\color\ で、Adobeアプリなどをインストールする際にもここに入ります。もちろん別のフォルダにあるプロファイルを割り当てることも可能です。


Win用PSプリンタ設定方法(22)
そして「デバイスの設定」です。家庭用インクジェットなどではこのタブは表示されず、PostScriptやCanonのLIPSなど、ある程度汎用的なプリンタ記述言語ではここで詳細設定を行うことが多いです。
画像は、OKI MICROLINE Pro 9800PS-X(PS)の設定画面をつなげたものです。一発で表示できません。

■給紙方法と用紙の割り当て
 用紙トレイに対して、規定サイズの用紙を割り当てるのに使います。自動判別するプリンタが多いのであまり気にする必要はないですが、敢えて固定で割り当てたい場合などには設定します。

■フォント代替表
 ここ、試験に出ます。
 画面表示されたフォントとは別に、プリンタ側にインストールされているフォントを用いて出力する場合に設定します。
 ほとんどの場合は画面表示されたフォントのままで出力する設定「Don't Substitute」になっていますが、PPDの記述内容によっては自動的にプリンタフォントが割り当てられている場合があります。代表的なのが「MSゴシック→中ゴシックBBB」「MS明朝→リュウミンL-KL」です。ただ、大抵の場合はトラブルの原因にもなるため、「Don't Substitute」に手動で切り替えておきましょう。
 ちなみに、縦組み・横組みと別々の設定になっていて、縦組みは頭に「@」が付きます。

■利用可能なPostScriptメモリ
 プリンタ、またはRIPに搭載したメモリ量になります。基本的には初期設定値から変えない方が良いです。ちなみに上限は32767kbまでで、これ以上にした場合にトラブルになる可能性があります。詳細はMicrosoftの「[利用可能な PostScript メモリ] の値を更新しても、PostScript プリンタ ドライバのプロパティに正しく表示されない」を参照。

■出力プロトコル
 PostScriptデータの記述方法です。話としては、EPS保存でよく言われる「ASCII」「バイナリ」と同じです。
 ここで選べるのは「ASCII」「バイナリ」の他に「TBCP」(タグ付きバイナリ)が選べますが、基本的にはASCIIのままにしておきましょう。バイナリ/TBCPの場合は、ローカル接続プリンタの場合に出力に問題が生じるケースがあります。
 というか、PostScriptの基本はASCIIですがな。中身はインタープリタ言語だし。

■ジョブの前/後にCTRL-Dを送信
 2つまとめての紹介です。プリンタ内部の状態をリセットする情報(CTRL+D)を、印刷データ(PSファイルですが)の前後に付加する機能です。基本的に触る必要はないですが、ローカルプリンタの場合は「ジョブの前」を“はい”、ネットワークプリンタの場合は「ジョブの後」を“いいえ”に変えなければ正常に出力できないケースもあります。

■グレーテキスト/グラフィックスをPostScriptグレーに変換する。  こちらもまとめて。元のテキスト/グラフィクスがRGBのニュートラルグレーやRGBブラックの場合に、CMYKのK成分のみのパーセンテージに変換してPSファイルを作成します。

Win用PSプリンタ設定方法(23) Win用PSプリンタ設定方法(24)

 左が「いいえ」の場合、右が「はい」です。元データはどちらも同じ、MS-Wordのデータです。文字はRGB黒。結果については、色分解の成分を見ると一目瞭然。
 基本的には「はい」にしておくのが望ましいですが、どうしてもリッチブラック分解したい、という場合には「いいえ」にします。初期設定はPPDによって異なります。

■欧州通貨記号をPostScriptフォントに追加する
 いわゆる「ユーロ記号」を正常に出力するかどうかの設定です。元データに入っているようなら「はい」にしたほうが無難です。

■ジョブタイムアウト
 PC→プリンタに「これから印刷データを送る」といった合図と、実際にデータを送り始めるまでの時間です。設定された時間(秒)までにプリンタに来ない場合、プリンタがエラーを返してきます。「0」だとエラーは返しません。

■印刷待ちタイムアウト
 ジョブタイムアウトとは逆に、プリンタ→PCに「印刷できてますよ」という合図を送る場合の「合図が来なくなってから」の時間(秒)です。同様に「0」だとエラーは返さないですが、こっちは返してくれないと印刷できたかどうかすらわからない場合もあるので、一定時間は取りましょう。

■アウトライン/ビットマップとしてダウンロードする下限/上限フォントサイズ
 ドライバ詳細設定の「PostScriptプリンタオプション」→「TrueTypeフォントダウンロードオプション」で「ビットマップ」にしている場合に、どのサイズからビットマップ(Type3)・アウトライン(Type1)処理するかのコントロールを行うのがここでの設定です。  特定のフォント文字サイズの場合、ビットマップとして処理する場合もあるわけですが、その時のサイズはここで決まります。どちらも「0」にして、すべてアウトラインとしてダウンロードしてしまったほうが無難です。
 逆を返せば、これを逆手に取ると全部ビットマップ化できるはず。やったことないけど。RIPによってはPSエラーが起きることがあるよう(Distillerで発生確認)なので、原則フルビットマップってのはやらないほうが無難です。

■インストール可能なオプション
 プリンタによってはこのような項目もあります。プリンタ固有の機能や、追加連動ユニットなどの設定になります。必要に応じて設定しましょう。


……疲れた。ひとつひとつ意味をきちんと把握しながら解説するのはたいへんだー。部分的な解説ならいろんなところにあったり掲示板とかに示されたりしてるんだけど、全部ってなかったはずー。たぶん。てかいらないのか。別に設定変えなくてもいいようなところもあるし。今更気づいたけど orz

さて次は一応最後のはず、「全般→印刷設定」(または「詳細設定→標準の設定」)についてのおはなし。
……本当に最後になるんやろか。



■2010.12.28 DTP駆け込み寺の質問を受けて検証した結果として、「アウトライン/ビットマップとしてダウンロードする下限/上限フォントサイズ」を一部変更。

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