Illustrator CC 2017の特色スウォッチ文字化けの件を自分でも確認してみた(追記あり)

先週に一部でホットになった話題なので、ある意味旧聞だったりするわけですが……。

12月12日付で、公式のほうにも掲出された「Illustrator CC 2017で特色スウォッチを利用して、他のアプリケーションに配置すると、そのスウォッチ名が文字化けして使い物にならない」という問題について。
ちょっと自分でも検証したところ、今出ている内容よりも若干異なる部分もあるのに気づいたので、晒しておきます。



実は12月10日に行われた、DTPの勉強会での、森脇さんのセッション中togetterも参照)にデータちょこっと作って確認した結果として「あらあらまあまあ」という状態になったこともきっかけになってます。
まあ自分の知らなかったことも含めてちょっくらとてすとしてみました。

とりあえず現状で、わかりやすくまとまっているとしたら下記だと思います。

2016年12月02日 | Adobe Creative Cloud 2017 (2) - 特色名の表記がUTF-8に変更
2016年12月07日 | Adobe Creative Cloud 2017 (3) - [続編] Illustrator CC 2017のUTF-8問題
【ともに「出力の手引きWeb」(株式会社SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ)】


図解として掲示していてわかりやすいのは、森脇さんのTwitter。


そしてAcrobatでプリフライトチェック用に公開されているのが、 吉田印刷所さんの『印刷の泉』で公開されている「印刷トラブルを防ぐためのプリフライト」(髙瀬勝己さん作成)

印刷トラブルを防ぐためのプリフライト DC [Acrobat DC用]
印刷トラブルを防ぐためのプリフライト XI [Acrobat XI用]


最後に、12月12日時点で公開された、Adobe自身の情報。

Illustrator CC 2017 からのPDF書き出しで日本語特色名が文字化けする


まあここまでに書いてあることでおおむね対処はできる状態ではある……んですが、もうちょっと検証したのが今回です。



今回ご用意したのが下記のようなデータ。もちろん、CC 2017上で作成しました。

161213_AICC2017Spotcolor_1

8種類の特色スウォッチを用意して、名前をそれぞれ「特色赤」「Пятно цвет синий」「특색 녹색」「擁有黑色」「!#(Magenta)*」「&%%Cyan++」「<-Yellow?~/>」「©ġřāÿ®」としました。

それを、PDF/X-4(編集情報を保持していないPDFならなんでもいい)と、EPSファイルとしてそれぞれ書き出しました。

まずはPDFについて、Acrobat DCで表示し、出力プレビューで版の状態を確認します。

161213_AICC2017Spotcolor_2

この時点で「특색 녹색」(ハングル)は文字が消えてしまい、「©ġřāÿ®」(拡張ラテン1)は文字化けしました。あとは文字化けなし。
これらは「Shift_JISの範疇外かどうか」という違いです。なので、それ以外はまず駄目、ということがわかるわけで。



次に、PDFとEPSをInDesignやIllustratorに配置します。

161213_AICC2017Spotcolor_3  161213_AICC2017Spotcolor_4

161213_AICC2017Spotcolor_5  161213_AICC2017Spotcolor_6

PDFのほうは、いずれも特色名の「特色赤」「Пятно цвет синий」「擁有黑色」が化けてしまいました。ついでに、もともと消えたり化けてた2つはInDesignとIllstratorで結果が変わる状態に。
そしてEPSのほうはともに化けが発生しない状態、ということがわかります。

ともあれ、この時点で「PDF形式はよろしくない」ということがわかるわけです。EPS復権万歳。



じゃあEPSでも別の方式ではどうか、ということで、PDFを、Acrobat DCを使ってEPSに書き出しをします。

161213_AICC2017Spotcolor_7

そしてそのEPSをInDesignに配置した場合は、というと……。

161213_AICC2017Spotcolor_8

今度は化けてしまうという……。



ということで、こんなことが言えそうです。上記に挙げた各サイトの情報も重複することになりますが。

  • 基本ラテン(u+0020-007e)の文字であれば化けることはない(一応それら全文字で確認ずみ)
  • Shift_JIS範囲を超えた場合はどっちにしろアウト
  • PDF形式で書き出し、ネイティブでそのまま出力の場合はセーフ、配置する場合はアウト
  • 直接EPSで書き出した場合はセーフ
  • Acrobatから書き出したEPSの場合はアウト
    (ちなみにそのEPSをDistillerにかけてPDF化すると、Acrobatで見た場合には化けていない)



なので、下記のようなチャートで判断するのが早そうです。

161213_AICC2017Spotcolor_9



まあ結局は「特色名には基本ラテンつかっとけ」「かな漢字使ったらCC(2013)~2015.xで開いてから書き出せ(幸いにもデータ形式は全部CC)」「EPSが使えるならそれで、ただし後の出力なども確認必須」という3点でしかなさそうな気配ですが。ううむ。



■7:20頃追記:
よく考えたら「別に配置して使う」って、RIPの面付けとかも含めて全部それ扱いになるので、結局「基本ラテン」か「CC 2013~2015.xで保存」のふたつがまともなオチでしかない……というとまとめた意味がないことに気づきました。あかん。
ちなみにそれ、Adobe製品とか関係なくて、PDF取り込んだりするアプリだと駄目ということは確認しておりますです。…… 困ったものである。



■2017.1.13追記: 「Shift_JIS範囲」ですが、OSでも異なり、Windowsの場合はCP932、Macの場合はMacJapanese基準なので、ここも注意が必要です。
(検証にかかわったひと:@moriwatyさん、@monokanoさん)

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