自分めも:Illustrator CC以降に搭載された言語オプションの挙動

Illustrator CC(無印/2013)からは、テキスト処理が一部変わり、環境設定→テキストの中に「言語オプション」というものが追加されています。

161106_AICCLangCong_01
(これは無印/2013の、Ver17.1.0のもの)



これ、単純にここの設定だけでなく、設定変更によりこれ以外の部分にも影響するので、ちょっとそれについて、いざって時に自分が参照できるようにしたメモとして。
ただいまいちわかってないので、たぶん全部網羅できてない気がする……というか結構複雑な話。

ちなみにこれ以後のスクリーンショットは全部CC 2017(21.0.0)によるもの。上にあげたものだけ17.1.0という。

公式のヘルプにも一応それについてあるにはあるものの……。

Illustrator ヘルプ / 新しいコンポーザーによるインド言語のサポート | Illustrator CC

ここだけでいえば段落パネルのみについて言及されているんですが、実際にはそれ以外の設定および動作にも影響したりします。
なのでもう少し網羅したものが必要、ということで、敢えて起こす次第です。



まず、日本語版インストール直後のアプリケーションデフォルト。これについては「東アジア言語のオプションを表示」にチェックが入った状態です。その結果と設定内容は下記。
(ちなみにサンプルテキストは、Wikipediaの「アラビア語」の冒頭部分を拝借。といってもデフォルト設定でテキストを流し込んだだけですが)

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これについては特にいうことはないと思います。まあ、見慣れた設定状態である、というところ。



次にこれを、「両方のチェックを外した状態」にしたもの。
言語オプションのふたつのチェック、これについては両方をOFFにすることもできます。

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この場合、下記について影響することが確認できます。

  • 段落パネルの設定から「禁則処理」「文字組み」の設定が消える。オプション設定の項目が激減。コンポーザーは「Adobe 単数行コンポーザー/段落コンポーザー」の表示に変更される(もともとAdobe日本語コンポーザーだったとしても、Adobeコンポーザーとして自動的に置き換えられる)。
  • 文字パネルの設定から「文字ツメ」「アキを挿入」の設定が消える。オプション設定からも「縦中横」「割注」「文字揃え」の設定が消える。
  • OpenTypeパネルの設定から日本語環境に類する設定が消える。
  • 環境設定の文字単位から「級」の設定が消え(事前に設定していたものも強制的にポイントになる)、「東アジア言語のオプション」がグレーアウト。
  • 縦組みに「Adobe 単数行コンポーザー/段落コンポーザー」が適用されていても、東アジア言語で設定した内容(縦組・文字揃え・割注、ぶら下がりなど)は保持される。ただし設定変更はできない。
  • 段落/文字スタイルからも東アジア言語関連の設定は消失する。



では「東アジア言語」から「インド言語」に変えた場合。
「インド言語のオプションを表示」にチェックを入れると、自動的に「東アジア言語のオプションを表示」はOFFになります。両方にチェックを入れることはできません。

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この場合は下記の状態に。

  • 段落パネルの設定から「禁則処理」「文字組み」の設定が消える。オプション設定の項目が激減。コンポーザーは「Adobe 単数行コンポーザー/段落コンポーザー」と同時に「中東言語および南アジア言語単数行コンポーザー/段落コンポーザー」の4つが表示される(もともとAdobe日本語コンポーザーだった場合は、Adobeコンポーザーとして自動的に置き換えられる)。
  • 文字パネルの設定から「文字ツメ」「アキを挿入」の設定が消える。オプション設定からも「縦中横」「割注」「文字揃え」の設定が消える。
  • OpenTypeパネルの設定から日本語環境に類する設定が消える。
  • 環境設定の文字単位から「級」の設定が消えるが、事前に「級」に設定していた場合は「カスタム」表示になり、単位表示も保持される。「東アジア言語のオプション」はグレーアウトするものの、「カスタム」(級)の場合は連動して、パネル類の単位表示が「H」になる(変更前がポイントなどであっても。ただ普通は級にしてるならここは歯にすると思うけど)。
  • 南アジアコンポーザーを適用した場合、東アジア言語で設定した内容の大半は保持されず解除される、または結果が変わる(文字揃えなど)。縦組については90度回転した横組みと同じ結果になる。
  • 段落/文字スタイルに「中東言語文字形式」の設定が出現する。



そして「インド言語のオプションを表示」から「東アジア言語のオプションを表示」に変えた場合。

161106_AICCLangCong_08

設定まわりには当然ながら東アジア言語系の表示に切り替わりますが、下記について確認ができます。

  • 「中東言語および南アジア言語単数行コンポーザー/段落コンポーザー」の設定自体は保持されるが、表向き設定自体の確認はできない(段落パネルでもコンポーザーが選択されていない状態になる)。
  • 一度それらのコンポーザーに設定した場合、割注などの設定がうまく適用できない場合がある(設定自体できてもなぜか反映されない)。



あともうひとつ。
ファイルメニューの「配置」でテキストファイルを読み込んだときの、「テキスト読み込みオプション」の表示が変わります。

東アジア言語がONの場合、または両方がOFFの場合は下記です。

161106_AICCLangCong_09 161106_AICCLangCong_10

まったく同じ画面ですが、左が東アジア言語の設定。右は両方OFFの設定。一応、別に撮ったものですが特に差異はなさそう。

それに対して「インド言語のオプションを表示」にした場合……。

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表示される状態がまるで変わり、「文字セット」と「言語」の表示に変わったうえで、「文字セット」(いわゆる文字コード)の選択肢が大幅に増えると同時に、半自動判定がきかなくなるという挙動に変わります。
(ちなみに上記は全選択肢は出していません。スクロールバーからそこはわかるはず)。



なお、言語オプションの設定はドキュメントファイルに依存しておらず、アプリケーション設定での依存扱い。
よって、一度設定を変えると、他のドキュメントファイルを開いてもこの表示状態は残り続けてしまう結果に。よって使うときは開いていない状態で変更するのがおそらく望ましいところ、だと思います。



まあ、この設定自体を変えることは日本においてはどこまで利用するかっていうのはわからないわけですが、とりあえず「もし変えちゃったらどうなるか」みたいなところで念のためおさえておきたいところかもしれません。誤って変更した場合とか、意図せず環境設定がぶち壊れた場合にパニックにならない程度には。



ちなみにテキスト読み込みオプションについては、フォーラムの投稿で知ったという……。noellaboさんに感謝。というかですね、設定関連がここまで変わってくれると公式で網羅してくれんとわからんぞこれ……。

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