多重に異体字情報が適用された場合の挙動

twitterで垂れ流し、幾人かの方に確認していただいた件(※1)をまとめてみるのが今回。
InDesignにおいて、多重で異体字情報(feature tag)がかかった場合に、一見、おかしな結果になりますよ的なメモ。冷静に考えれば説明はつくんですが、直接目視しにくい情報なだけに、ある意味ややこしいお話。

ちなみにCS3/4/5/5.5で確認済みです。たぶんCS2以下でも同じだと思います。もうそこまで遡っての確認はしたくないけど。

まずは、InDesignで縦組みのテキストボックスを作成します。

110726_IDCS55_feature_1

とりあえずダミーで「あいうえお」と入れました。使用フォントは小塚明朝 Pr6N Rですが、Adobe-Japan 1-4以上の仕様であれば、一部を除いてなんでもいいです(※2)。



テキスト入力状態のまま、次に、文字パネルのサブメニューを開き、「OpenType機能」→「欧文イタリック」をONにします(A)。

110726_IDCS55_feature_2



続けて、字形パネルのサブメニューで「プロポーショナル字形」をONにします。(B)

110726_IDCS55_feature_3



その状態で、もう一度ひらがなを打つ……

110726_IDCS55_feature_4



のではなく、全角アルファベット(大文字・小文字問わず)を入力します(C)と、以下の結果に。

110726_IDCS55_feature_5



イタリック字形が、縦中横状態で出現します。
もちろん、縦中横をしているわけでもなく、段落パネルのサブメニューにある「縦組み中の欧文回転」を設定をしているわけでもありません。勝手にこの結果。
単純に結果を得るだけであれば、(A)→(C)のあと、範囲選択して(B)にしても同じだったりします。



なんでこんな結果になるかというと、「もともと入力したテキスト(文字コード)が、InDesignでは『その他の和字』の扱いであり、その情報をもとに、等幅全角字形(fwid)と同じ状態で見なされて組まれるから」と思われます。fwidとか関係なく、単にコード基準で和字扱いなだけ、かもしれませんけど。そして、そこに欧文イタリック(ital)やプロポーショナル(prop)のfeatureを重ねたとしても、組情報としては和字のまま、と(※3)。
なおどんな情報が重ねられているかは情報パネルで確認できます。

110726_IDCS55_feature_6



ただこれ、字形を基準に考えると、動きはおかしくなってしまうわけで。字形、つまりは、見た目、なので。情報パネルで日常から確認していないと気付きにくいですし、また、イタリック字形を持たないフォント(Adobe-Japan 1-3やTrueTypeなど)に置き換えすると(見かけ上は)プロポーショナル字形や全角字形に戻ります。が、またAdobe-Japan 1-4で影響するフォントにすると、またイタリック字形が呼び出される。ある意味、爆弾を抱えた状態じゃないか、と。

ちなみにこれ、別の処理をしていて偶然見つけた挙動だったりします。そういう意味では誰でもありうる問題だって気がするので、エントリとして起こした次第。



(※1) 大石さんのご見解:その1 その2
(※2) ヒラギノPro/ProNは駄目でした。
(※3) その割には、なぜか文字組みアキ量設定の、和欧間の影響が生じたりします。ヒラギノPro/ProNも字形は変わらないのにそこだけは同様。となると、やはりおかしな挙動じゃないかと思えてしまう。

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コメント

CS2でもなりましたよ。。
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