流通して2ヶ月程度経ってるし(※1)既にamazonとかにも書評は出てるし、そういう意味ではとっくに読んだって人ばかりのような気がしないでもない。
本著はその書名と異なり、電子書籍の過去についても冷静に分析している。個人的には少し思惑が違うところがあるものの(※2)、普通に考えても6~7割くらいは納得・理解できる内容だ。



巷で「本はもう売れない」「これからは電子書籍オンリーだ」「ePubやXHTML知っておかないとこれからは駄目」って煽動しているような人がいるなら、これを読ませるべき。少なくとも「これを読んだか」を確認すべき。本著は、仮定ながらも、製作・販売したときとしての数値をいくつかのパターンに当てはめながら掲示しており、それと同時に「実際にそれだけを商売にするのが難しい」ことをきちんと読者に提示している。これは裏付けのない単純な言葉よりもはるかに高い説得力を持つ。

良い作品も必要だけど、その前にビジネスでもある。しかし、本やコンテンツについてはその両方を両立しないといけない部分で難しい面も多々ある。そういう意味では「これからは電子書籍オンリーしかない」という風潮に一石を投じる一冊だと思う。



いずれにしても、さまざまな予測を立てつつ将来を見据えないといけない。けれども、来年にすべての本が電子書籍になっているかというとそうでもないし、実はもう少し調べると別の問題も見えてきたりする。それらを加味して総合的に考慮すると、将来の備えはするにしても、なにも焦ってすべて覚え込む必要まで駆られることはないはずだ。冷静になっておきたい。



(※1)ちなみに自分は先月半ばに見かけ、下旬に買ってます。店頭購入ですが、その前に何度も本屋に寄っているにもかかわらず見かけた記憶はないし、実際に手に入れたのも初版なので、界隈に出回ったのは遅いのかなと。確かに電子版とか出たなーとかいう記憶もあるんですが。
(※2)ざっくりいえば「過去の電子書籍は先を行きすぎて失敗したわけではなく内容が悪い」ということを書いているものの、個人的には「周辺環境や技術が完全に満ちないまま先走りすぎた結果、失敗した」というべきだと思うので、その違い。ちなみに電子書籍プラットフォーム以外の箇所でもいくつか気になる点はありました。細かく潰していくときりがないので触れませんが。

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